今回はメダカの繁殖の基本情報から必要な条件、稚魚の育て方を解説します!
飼いやすいメダカを自分でも増やしてみたいという方必見!
今飼っているメダカを飼い続けたいというかたや珍しいメダカの品種作成を行ってみたいという方は参考にしてみてくださいね!
メダカ繁殖の基礎知識
まず具体的な繁殖方法について述べる前に基本的な情報をお伝えします!
まず一般的にメダカの繁殖期は春~夏。
冬が明け気温が上がり始めるのを感じるとメダカの繁殖時期と思って頂ければ良いです。
十分に成熟したオスはメスを発見すると腹びれが黒くなり、ヒレを広げたり追いかけ回したりアピールをします。
そしてメスが産卵しオスが放精をすることで受精します。
交配は早朝に行われることが多く、室内だと光が付いてしばらくすると交配が始まることが多いです。
一回に5~20個ほどの卵を産みます。
しばらくメスの体に卵が付いた状態ですが、そのうち水草などにこすりつけ体から卵を離そうとします。
そして約10日経過すると受精した卵から孵化が始まります。
孵化から約3ヶ月ほどで親と同じ大きさになり成熟します。
固定率って何?
繁殖したいと思っている方は固定率と言う言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
固定率とは親の色や体形が子供に受け継がれる確率を示したものです。
具体的な種類で言うと黒メダカや黄メダカ、アルビノ、幹之などは固定率が99%で、生まれてくる子供のほとんどは親と同形質です。
一方、スモールアイやロングフィンなどの種類の固定率は低いため、高値で取引されることが多いです。
メダカの繁殖時期はいつ?
次にメダカの繁殖時期について解説していきます!
屋外で飼育する場合の繁殖時期は5月~9月です。
そのころ水温は18~25℃前後になっているはずです。
日照時間も延びてくるため、メダカたちも冬が明けたのを確認して繁殖するようですね。
対して屋内で飼育している場合は条件がそろっていれば通年繁殖行動が見られます。
その条件は「屋外の繁殖時期の環境を再現する」という単純なことです。
次で詳しく説明しましょう。
屋内でメダカを増やすための条件とは?
屋内でも繁殖させるための条件をお話しします!
まずオスとメスのメダカを一緒にしておきますが、オス1匹に対してメスを2匹入れると交配する確率が高まります。
逆にメスに対してオスが多すぎる場合や、飼育密度が高すぎる場合はうまくいかないことがあるので注意が必要です。
そして親は生まれてから3ヶ月~1年半までの個体を選ぶと良いでしょう。
若すぎても繁殖は不可能ですし、かなり年老いた魚の場合は未受精卵の確率が高く、生まれてくる子供も奇形になってしまう確率が高いからです。
そして水温を23~26℃にしておきましょう。
メダカ飼育用のヒーターは初めから25℃付近に設定されているものもあるのでそれを選ぶのもありでしょう。
(個人的には1℃単位で温度を設定できるサーモがついているものをオススメしますが。)
そして照明を13時間以上つけておきましょう。
こちらも屋外の繁殖時期を再現するためですが、自分の手で調整するのは難しいですよね。
なので、繁殖用の水槽にはプログラムタイマーを照明につけておくのをオススメします。
これによって自動的に時間が来たら照明のオンオフができるので、照明の切り替えを忘れてしまうリスクもなくなりますよ!
+αで知っておきたいコト(産卵床、水草について)
排卵してすぐはメスの体に卵がついたままですが、卵をくっつけるものが無い状態が長引くと卵は床に落ちてしまいます。
そのため水槽に底材をしいてしまうと落ちた卵が見つけにくくなってしまいます。
一個も無駄にしたくないというかたは底材を敷くのは止めましょう。
そして産卵床になるようなものを入れておきましょう。
例:水草、シュロ、人工産卵床など
他に水草をいれてそこに産卵して欲しいと思っている方向けに相性の良い水草を紹介します。
メダカの繁殖に相性が良い水草は
- ホテイソウ
- マツモ
- サルビニア
- アマゾンフロッグピット
- ウィローモス
- アナカリス
です!
これらの水草は産卵床になるだけではなく、メダカの隠れ家としても機能し酸素を供給してくれる(光合成)役割も果たします。
しかし室内の場合はある程度の光量が必要になるものもあるので確認してからいれるようにしましょう。(ホテイソウやマツモはある程度光量が必要)
屋外でも入れることはできますが、低温や光量不足で越冬できない水草もあるので秋頃には室内で管理するようにしたいですね。
排卵から孵化まではどうしたら良いの?
さて採卵ができた後の管理についてお話しします。
まず産卵できたら親と別の環境に移しましょう。
卵がそのまま残っていたり、そのまま孵化してしまうと親に食べられてしまうリスクが高いです。
そして受精卵と未受精卵を見分ける必要があります。
なぜなら未受精卵や発生に失敗してしまった卵は時間が経つとカビが生えてしまい、正常な受精卵までだめになってしまうからです。
受精卵はつまんでも潰れないくらいの固さがありますが、未受精卵は潰れてしまうことが多いです。
また未受精卵は白みがかっていることが多いです。
他にも受精卵は少し時間が経つと中の泡が一部に集まり始めますが、未受精卵は泡が全体に広がったまま集まることがありません。これは少し目をこらすか、ルーペなどを使わないと判断が難しいでしょう。
水温を25℃付近で管理してカルキ抜きした水に入れておきましょう。
孵化までには25℃くらいだと約9日、水温が低いと発生が遅くなります。
では水温を高くするほど早く孵化すると勘違いしてしまう方もいるかもしれませんが、そういうことはないので覚えておきましょう。
メダカの稚魚(針子)の育て方
最後に孵化して稚魚が泳ぎ始めた後の育て方についてお話しします。
水温は25℃以上が好ましいです。
飼育水も孵化前と同じ水を使うと良いでしょう。
稚魚(針子)の時は水質の変化に弱いため水替えはほとんど必要ありません。
またフィルターは吸い込まれる危険性があるためつけるのは止めておきましょう。
また孵化3日まではヨークサックという栄養を含んだものをもっているため、餌は3日後から与えるようにしましょう。
餌としては市販されている稚魚用の粒の細かい浮上性の餌かグリーンウォーターが良いでしょう。
餌の与えすぎは水質の悪化に繋がり、死に直結してしまうので気をつけましょう。
与える頻度は1日2~4回が良いでしょう。
10日ほど経つとブラインシュリンプを食べられるようになるので与えてみても良いでしょう。
ブラインシュリンプの方が成長も早く丈夫な体になること間違いなしです。
そして体の大きさに合わせて餌のサイズを変え、約3ヶ月ほどで親と同じサイズになり繁殖ができるようになります。
まとめ
今回はメダカの繁殖について解説しました!
現在では改良種など様々な種類のメダカが出回っています。
お気に入りのメダカを増やして飼育し続けたいという方、珍しい種類や新しい種類のメダカを育てたいという方はチャレンジしてみてください!
また「自己流のこうしたほうがよい」というような意見がある方はコメントで教えて頂けると幸いです。
みなさんもメダカを繁殖させて素敵なメダカライフをお過ごしください!