観賞魚と言えばメダカと答える人が増えている中、具体的なメダカの飼育方法は知らない方も多いのではないでしょうか。
日本の河川にも生息している比較的身近な存在であるメダカ。
最近では品種改良されたメダカが多く出回るほど人気が出ています。
初めての観賞魚でメダカを選ぶという初心者の方でもできる飼育方法について解説していきます!
そもそもメダカはどんな魚?
メダカは目が高い位置にある魚、目高(めだか)と名付けられました。
日本のメダカはおもにキタノメダカとミナミメダカの二種類存在しています。
品種改良されているメダカはほとんどがミナミメダカの改良種なんです。
基本プロフィール
- 学名:Oryzias 英名:Japanese Ricefish
- 寿命:~約3年(屋内飼育の場合)、約1~2年(室外飼育)
- 体長:~約3cm
- 産卵期:3月頃~8月(自然下)
メダカの定番・人気品種を紹介!
黒メダカ
黒メダカは原種に最も近い種です。黒メダカと言う名前ですが、体色はどちらかというとグレーよりです。
品種改良もそれほどされていないため、飼育も比較的容易にできるでしょう。
白メダカ
その名の通り、体色が白色を示すメダカです。
綺麗な白色をしていますが、安価に購入することができるため初心者の方に人気です。
ヒメダカ
メダカと言えばヒメダカを思い浮かべる人も多いでしょう。
オレンジの体色を示すヒメダカは古くから存在する品種改良メダカです。
こちらも比較的安価で丈夫なため、飼育しやすい種です。
楊貴妃
ヒメダカに似ていますが、ヒレに赤みが強くかかっている特徴があります。
人気のある改良メダカで、成長するにつれて赤みが強くなっていくため、成長過程を楽しめるメダカといえるでしょう。
幹之(みゆき)
幹之は背中に体外光(たいがいこう)というグアニン(虹色素胞)が乗っているメダカです。
最近では幹之をもとにさまざまな品種改良メダカが生まれており、初心者からメダカ愛好家と幅広く人気があります。
ダルマメダカ
ダルマメダカは名の通り、体が丸く広がっているメダカです。
脊髄が短くなっているメダカを品種改良させたメダカで、泳ぎ方が特徴的です。
その泳ぎ方もあり人気がありますが、他の種よりも飼育は難しいといえます。
繁殖や受精も芳しくないため、中級者向けの品種といえます。
メダカの飼育に必要なもの
屋外飼育ではプラスチックの容器やトロ船などの容器があればあとは太陽光などによって環境が整えられていきます。
今回は室内飼育を中心に解説していきます。
- 水槽
- 照明
- ろ過フィルター
- (水草)
- (底砂)
順番に説明していきます。
・水槽
メダカは体長もそれほど大きくなることはないため、小型の水槽でも飼育することは十分に可能です。
一般的に1Lにつきメダカ1匹と言われていますが、個人的には2~3Lくらいが良いと思います。
何匹のメダカを飼いたいかを考えて逆算して容器を選ぶようにしましょう。
・照明
人間同様、メダカにも生活リズムがあります。
水槽用で売られているLED照明を1日8時間以上を目安につけ、明るい時間帯と暗い時間帯を作りましょう。
産卵を考えている場合は春や夏の日照時間を再現するため12~14時間は照明をつけるようにしましょう。
自分で時間にスイッチを操作できない人にはタイマーがオススメです。
自動でオンオフを決められるので私も採用しています。
・ろ過フィルター
ろ過フィルターは水質を保つためにつかうものです。
フィルターには外部式や外掛け式、投げ込み型など種類があります。
初心者の方には安価である投げ込み型のフィルターをオススメします。
フィルターの掃除はやや頻繁にしなければならないので注意が必要です。
・水草
水草は必ず必要になるものではありませんが、メダカの隠れ家や産卵場所に最適です。
光があれば光合成によって水の浄化作用や水中の酸素を増やしてくれる役割もあります。
メダカに相性が良い水草の種類はホテイアオイやマツモです。
ホテイアオイはホームセンターで売っていることも多く、安価で増えやすいので初心者にオススメです!
マツモは水槽内の装飾にもってこいの水草です。
・底砂
底砂もメダカの飼育に必ず必要ではありませんが、底砂を敷くメリットもあります。
その一つとして底砂がバクテリアの定着場になって水質が安定しやすくなることです。
加えて水槽に入れることでレイアウトの一部になり見栄えが良くなるのもポイントの一つです。
そこに敷くものとして主にソイルと砂利の二種類があります。
水草に重きを置いていない人は砂利を選ぶことをオススメします。
メダカの飼育に適した環境とは?
メダカにかかわらず、水道水をそのまま飼育水に使うことはできません。
水道水には人間がそのまま飲めるようにするためカルキが入っています。
そのカルキは魚たちにとっては有害なので、カルキを抜く必要があります。
一般的に水を張って屋外に1日ほど放置するか、市販のカルキ抜きを使うようにしましょう。
屋外で飼育する場合、特に意識してすることはありません。
メダカは日本の気候に適している生き物なので基本的にそのままで大丈夫です。
しかし夏場では過度な日射によって水温が35度以上になってしまう日があります。
夏場はすだれなどを用いて一部日陰を作ってあげたりするのが良いでしょう。
一方、冬場で気温0度を切ってしまうような場合は水が凍ってしまうので注意が必要です。
室内で飼育する場合でも、低すぎると活動が鈍り餌を食べなくなってしまったり、逆に高すぎると体力が奪われて死んでしまう場合もあります。
20~28度くらいにしておくのがよいでしょう。
自動で水温を調整してくれるヒーターの導入を検討してみても良いかもしれません。
また水質に関してですが、pHが弱酸性から弱アルカリ性が良いでしょう。
飼育水を作る際に検査薬や検査紙で確認しておくと安心です。
メダカの餌と与え方
メダカに与える餌は粉状の人工飼料や赤虫、ブラインシュリンプ(アルテミア)やミジンコが良いでしょう。
飼育を始めたばかりの人は市販されている粉餌をオススメします。
孵化したばかりの稚魚にはグリーンウォーターを使うのが良いでしょう。
そしてある程度大きくなってきたら稚魚用の粉餌やミジンコ、ブラインシュリンプを与えてみましょう。
メダカの体を丈夫に育てたい方や早く育てたい方はブラインシュリンプを与えることをオススメします。
生き餌でメダカの食いつきもよく、栄養価も高いので余裕のある方はやってみても良いでしょう。
与える量についてですが、1~2分で食べきれる量が良いでしょう。
与えすぎは水質の悪化に繋がるため、不安な方はきもち少なめで与えてあげるようにしましょう。
メダカの成魚は3日ほど食べなくても死ぬことはありません。
稚魚は水換えがほとんどできないため、少なめにあげるようにしましょう。
餌を与える頻度に関してですが、1日1回で問題ありません。
繁殖を考えている方は1日に2,3回にして餌の量を少し減らすのが良いでしょう。
室内と室外の飼育方法の違いについて
メダカは室内と室外のどちらでも飼うことができます。
室内で飼うメリットとしては飼育環境をコントロールしやすいことやメダカを観察しやすいこと、天候の影響がほとんど無いので通年繁殖させることができることなどがあります。
一方デメリットは必要になる機材が多く出費がかさむことや電気代など固定費がかかることなどがあります。
対して屋外飼育のメリットは容器と水があれば飼育ができてしまうことや手間がほとんどかからないことがあげられます。
デメリットは天気の影響や外敵から守る必要があること、繁殖は季節に影響を受けること、水がグリーンウォーターになっていくため観察がしにくいことがあげられます。
庭などで気軽にメダカの飼育を楽しみたい方には屋外、手間をかけてでもメダカを観察して癒やされたいと思う方は屋内の飼育をオススメします!
まとめ
今回は初心者の方でもメダカの飼育ができるような情報をお届けしました!
観賞魚の中でも飼育がしやすいので是非興味がある方は挑戦してみて欲しいと思います。
生体や必要なものも比較的安価で手に入ることや、美しい品種が増えてきているので一度始めると沼にはまってしまうかもしれませんが、責任は負えません。笑
是非メダカを飼って充実したメダカライフをお過ごし下さい!