ブラインシュリンプの沸かし方を解説!【メダカ 稚魚 アクアリウム】【アルテミア】 

 
若宮 慶

みなさん、こんにちは!若宮です。

今回はブラインシュリンプの沸かし方について解説していきます!

ブラインシュリンプは栄養が豊富な生き餌として稚魚の育成に使われたりします。

基本的には種の状態で売られているのでどうやって沸かしたら良いのか分からない方のために、ブラインシュリンプの沸かし方を解説していきます!

ブラインシュリンプとは

まずブラインシュリンプとは別名アルテミアとも呼ばれる甲殻類の一種です。

ブラインシュリンプは元々塩分濃度の高い湖に生息しています。

餌として使う場合は沸かしてすぐに使うことがほとんどだと思いますが、成長すると1cmを超える大きさになります。

寿命は平均して約2ヶ月ほどで、1ヶ月ほどで繁殖が可能になります。

ブラインシュリンプは栄養豊富な生き餌として使われます。

生き餌で嗜好性が高いため、人口の餌は食べない個体でもブラインシュリンプなら食べてくれるという場合もあったりします

また稚魚を育成するときに与えると、丈夫で健康に育つだけではなく成長スピードも速くなる傾向があります(著者談)

ブラインシュリンプの種類と使い方

ブラインシュリンプは

  • 冷凍
  • FD(フリーズドライ)

の状態で販売されています。

それぞれ説明していきます。

まず卵の状態のものの使い方ですが、ブラインシュリンプの卵は自分で沸かす必要があります。

沸かす手間が必要になりますが、生き餌で魚の食いつきが良いだけでなく、栄養が豊富で嗜好性も高いのでその手間が億劫ではない方は使ってみると良いでしょう。

特にメダカなどの稚魚を育てるときに使うと、より早く丈夫に育てることができるでしょう。

冷凍

冷凍で売られているものはブラインシュリンプをキューブ状に凍らせたものです。

冷凍の良いところは解凍するだけですぐに使える点や卵の場合よりも量の調整がしやすい点です。

また生き餌には劣りますが栄養価は依然高いので、卵から沸かせるのが億劫な方は冷凍を使ってみるのも良いでしょう。

デメリットとしては冷凍なので、保存には冷凍庫が必要になります。

また生きている状態ではないので、生き餌よりは嗜好性が落ちるために食べない個体が出てきてしまう可能性があります。

加えて冷凍のブラインシュリンプは生体を凍らせているものがほとんどなので与える魚が小さすぎてしまうと食べられないかもしれません。

FD(フリーズドライ)

FD(フリーズドライ)はブラインシュリンプをフリーズドライ加工したものです。

FDの良いところは乾燥させているため、他の二つよりも保存がしやすいです。

粉餌のように簡単に与えることができるのも良いところです。

一方、他の二つよりも嗜好性だけでなく栄養価も落ちるデメリットもあります。

他には冷凍同様、生きている状態ではないので食べてくれない個体が出てきてしまう可能性があるので注意が必要です。

沸かすために必要な道具

ここでブラインシュリンプを卵から沸かすために必要なものと役割を説明していきます。

まずブラインシュリンプの沸かし方は主に二通りあり、エアレーション式と皿式という方法があります。

エアレーション式で必要なものは

  • 容器
  • エアレーション
  • 飼育水
  • 水温計
  • 光・照明
  • (濾す道具)
  • (スポイト)

です!

皿式で必要なものは

  • 容器
  • 塩水
  • 28℃の水槽や容器
  • 光・照明

です!

順番に説明していきます。

まずブラインシュリンプの卵がなければ話になりません。

卵はソルトレイク産かベトナム産のものをおすすめします。

卵を購入するときに卵の製造日を確認しておきましょう。

製造されてから1年以上経過していると孵化率が下がってしまうことが多いので、なるべく製造日が新しいと良いです。

卵は水1Lに対して1gと言われています。

次に容器ですが、エアチューブが通る穴や上部が空気と触れるものを使いましょう。

市販では孵化器などもありますが、ペットボトルや蓋付きの瓶、ピッチャーなどを加工して孵化させる人もいます。

僕はセリアで売られている小分け水槽ボトルを使っています。

これは最初からエアチューブを通せる穴と空気孔があいているので、100円で買ってすぐ使うことができるのでオススメです!

皿式で孵化させる場合はタッパーなどを使うと良いでしょう。

空気と触れる面積(表面積)が大きいものが良いです。

ブラインシュリンプを沸かせるには酸素が十分にある環境が必要です。

なのでエアレーションは必須です。

エアーの強さは弱すぎなければ問題ないと思います。

皿式の場合は必要ありません。

塩・塩水はブラインシュリンプの生息地と同じ環境を再現するために必要になります。

使う塩は人工海水用のもの、もしくは食塩でもかまいません。

しかし食塩でものによっては孵化率か芳しくない時があるでしょう。

僕のオススメは伯方の塩です。

理由としては海水のにがりを残しているからです。

他にも海水の成分に近いものだと孵化率があがる可能性が高いです。

水はカルキ抜きをしたものを使うようにしましょう。

次に水温計です。

ブラインシュリンプは孵化するまでに28℃付近で約24時間、20℃で約48時間かかります。

水温計で28℃に管理しておけば、準備してから約1日で孵化して餌として使えます。

皿式では28℃の水槽や容器に湯煎する方法で孵化率を上げることができます。

次に光・照明です。

あまり光や照明は必要ないという方もいますが、個人的には照明があった方が孵化率が高くなると考えています(筆者体験談)。

照明を当てる時間は10時間以上を目安にしてください。もちろん10時間以上でも問題ないでしょう。

最後に濾す道具やスポイトは与えるときにあると便利です。

孵化すると卵の殻とブラインシュリンプ本体を分離する必要があります。

卵の殻が入ったままの状態で与えてしまうと、魚たちの消化不良に繋がりかねないので必ず分けた方が良いです。

また孵化用の水は塩が入っているので、淡水魚に与える場合は一度濾してから使うようにしましょう。

孵化したばかりのブラインシュリンプは稚魚の口に入るくらいに小さいので、濾すときは専用の濾し器かコーヒーフィルターを使うようにしましょう。

僕は分離するときにペットボトルを加工したものを使っています。

作り方は簡単で蓋の部分に穴を開けて一方コックをつけるだけです。

少し時間が経って卵の殻とブラインが分離したらコックを開け、殻が落ちてくる少し上まで落としてコックを閉めるという使い方をしています。

ブラインシュリンプの沸かし方(エアレーション式)

ここでエアレーション式のブラインシュリンプの沸かし方を説明してきます。

  1. 容器に塩分濃度2.5%の水を入れる
  2. ブラインシュリンプの卵を入れる(1Lに1gが目安)
  3. 照明(10時間~)と約28℃の水温の環境にする
  4. エアレーションを入れて約24時間放置する

意識するポイントとしてまずは塩分濃度を2~3%にしましょう。

経験的には2.5%が1番孵化率が高かったです。

他には照明も10~12時間はつけておくと良いと思います。

水温も28℃なら約1日で孵化しますが、低いと遅くなってしまうのでなるべく28℃に近づけた方が良いです。

あまり孵化率が上がらない方はもう1日待ってみる、卵の製造日を確認する、塩分濃度・水温・照明時間を変えてみたりすると良いでしょう。

ブラインシュリンプの沸かし方(皿式)

次にブラインシュリンプを皿式で孵化させる方法を解説します。

  1. タッパーなどの容器に塩分濃度2.5%の水を入れる
  2. ブラインシュリンプの卵を入れる
  3. 照明が付いている28℃の水槽などに湯煎の方法で浮かせておく
  4. 24時間放置する

皿式ではブラインシュリンプが少量しか必要ない場合に有効です。

エアポンプが必要ありませんし、熱帯魚の水槽がある方は浮かせておくだけで良いので簡単にブラインシュリンプを孵化させる事ができます。

容器は表面積がなるべく大きなものが良いでしょう。

表面積からの空気の溶け込みでブラインシュリンプを孵化させるためです。

ブラインシュリンプが沸いたらブラインと卵の殻を分離しましょう。

分離の仕方は卵の殻は浮いてくるので、しばらく置いておいてブラインだけを他の容器に移すのが良いでしょう。

またブラインは走光性があるので、沸かせたブラインが少量の場合は光を当てて集まったブラインをスポイトで吸って使うのもよいでしょう。

そして塩水が他の熱帯魚などの水槽に入るのは良くないので、ブラインを濾してから使うようにしましょう。

ブラインシュリンプ用の濾し器やコーヒーフィルター、目の細かい茶こしなどを使うと良いでしょう。

ブラインシュリンプに使える茶こし

まとめ:ブラインシュリンプで稚魚を育てよう

いかがでしたでしょうか。

ブラインシュリンプをエサとして使えるようになると、アクアリストとして一歩成長できること間違いなしです。

人工飼料を食べない魚や稚魚の育成にブラインシュリンプはうってつけなので是非沸かし方を覚えてチャレンジしてみてください!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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